プラスチックパレットの材質(PPとPE)
プラスチックパレットの材質とは?
※使用素材に定義(JIS Z 0606:2008)
パレットに使用するプラスチックの素材は、再生資源として利用できるポリプロピレン、ポリエチレン、ABS樹脂又はこれらと同様以上の品質をもつもの及び再生プラスチックとする。
※再生プラスチックの定義(JIS Z 0106)
使用済で、成形、加工材料として調整され、再生資源として利用できる熱可塑性プラスチック。
主要素材
ポリプロピレン(PP)
プラスチックの中でも安価で、最も軽く(密度0.90~0.91立法センチ)、成型加工が容易。
リサイクル性が高く、燃やしても有害ガスが発生しないので、環境にも優しい性質。
パレットの原料として使用されるポリプロピレンは、プロピレンとエチレンの共重合体で
耐衝撃性を向上させたブロックコポリマー(ブロックPP)である。
湿度(水分)の影響を殆ど受けないので、野外で使用することもあるパレットには最適な材質と言える。
しかし、耐薬品性が良好であるが故に、接着剤では十分な接着強度を得ることが出来ない。
結晶性樹脂であるため収縮率は大きく、1.0~2.5%(10/1000~25/1000mm)
※JPRレンタルパレットも殆どがPP製。
ポリエチレン(PE)
エチレンを重合することで得られ、重合条件により様々な種類のポリエチレンが作られる。
パレットに使用されるのは、高密度ポリエチレン(High Density Polyethylene・HDPE)で、
密度は比較的軽く(0.94~0.96g/立方センチ)PP同様に成型加工が容易。
PPと比較し、剛性面では若干劣るが、ガラス転移点が-120℃と低いため冷凍環境下での耐衝撃性に優れ、
冷凍倉庫ではポリエチレン製のパレットが使用される。PP同様に、耐水性・耐薬品性に優れる。
密度が高いほど剛性は高くなるが、ストレスクラック(環境応力亀裂)が生じやすくなる。ストレスクラックは界面活性剤の影響も受ける。
PP同様に接着剤では十分な接着強度を得ることが出来ない。
PP同様に結晶性樹脂であり収縮性はPPよりも大きく、2.0~6.0%(20/1000~60/1000mm)である。
リサイクル材(再生プラスチック)
使用済みのポリプロピレン(PP)・ポリエチレン(PE)製品をリサイクルして、再原料化した材質。様々な製品をリサイクルしているため、
性質上、品質・物性がブレ易く、原材料の入荷毎に物性検査を徹底する等、製品の品質安定化には管理を強化する必要がある。
また、様々な色相が混在することから、製品は殆どブラック系になる。
※再生パレットイメージ
ポリエチレン・ポリプロピレンの燃焼カロリー
よく燃え、有害物質も悪臭も出さない。最終的には二酸化炭素(炭酸ガス)と水になる。
※燃焼時のカロリー
高密度ポリエチレン | 10,965(kcal/kg) |
ポリプロピレン | 10,506(kcal/kg) |
木材(参考) | 4,500(kcal/kg) |
灯油(参考) |
10,500(kcal/kg) |
ポリエチレン・ポリプロピレンの酸素指数
材料の燃えやすさの指標。材料の燃焼を維持しうる酸素と窒素の混合物における酸素の最低の濃度を表す。
酸素指数が空気の酸素濃度21(%)より大きい材料は 通常の空気中では燃焼を続けられないと判断できる。
酸素指数が26以上の場合には消防法(指定可燃物)の摘要を受けない。
※酸素指数
高密度ポリエチレン | 18.5 |
ポリプロピレン | 17.4~18 |
※可燃性の目安
酸素指数 | 燃えるか燃えないか |
22以下 | 燃える(可燃性) |
23~27 | 燃えるが自己消化性 |
27以上 | 難燃性 |
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