倉庫の効率アップシリーズ①~保管スペースの見直しをする
保管スペースの見直しをする
機能的な配列をしていないことで、様々なロスが発生しているかもしれません。解消に向けた着眼点はどこか。 まずは保管スペースの調査から始めましょう。
これ以上どこを、どうやって改善していけばいいのか、アイデアに困ったときは、まず基本に立ち返って空間的なロスがないかを探してみましょう。
その場合、着眼点は3つ。
- 平面ロス
- 高さロス
- 山欠けロス
それぞれの確認方法をご紹介します。
スペースロスの考え方① 平面ロス
まずは導線・レイアウト改善対象となる場所のレイアウト図を入手します。
レイアウト図等から、部門や業務エリア別の面積を把握します。
平面ロス=ものが置かれていないことによるロス
各部門・各エリアに置かれているものの専有面積を把握し、平面ロスを算出する。
※平面ロス=1―専有面積割合
※一般的な倉庫では、約50~55%が通路として利用されています。
チェックポイント
- 通路幅は必要最小限の幅になっているか。
- なぜこれだけ通路幅が必要なのか把握しているか(本当に必要な幅なのか・運搬機器等を変更することにより狭められないか)。
- 出荷頻度が異なる在庫を同じ通路幅のエリアに保管していないか。
スペースロスの考え方② 高さロス
高さロス=高さが有効的に使えていないことによるロス
限界容積・高さ利用容積を把握し、高さロスを算出する。
※高さロス=1―高さ利用率
高さが異なる棚をいくつか用いている際は、棚の数・割合などから平均的な高さ利用率を試算する。
チェックポイント
- 梁下と棚の間が大きな空間になっていないか。
- 棚の保管エリアに空間がないか。
スペースロスの考え方③ 山欠けロス
山欠けロス=棚を有効的に使えていないことによるロス
棚占有面積、棚占有率を把握し、山欠けロスを算出する。
※山欠けロス=1―棚占有率
棚を実際に確認したり、在庫量などから棚に置かれたものの容積を算出する。
チェックポイント
- 空スペースに他の商品を保管できるようになっているか。
- 長尺品が横置き保管になっていないか。
- 保管物、保管量にあわせて間口を変更できるようになっているか。
自社の倉庫内での見直しは出来そうでしょうか。
通路幅の見直しをするには、運搬機器のサイズ変更を検討する、棚は高さ、間口の変更(可変式にするなど)等を工夫すれば、より効率的な保管スペースの運用が出来るはずです。
(株)日本能率協会コンサルティング制作「動線・レイアウト改善によるムダ・ミス削減マニュアル」9.10ページより一部引用
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